第十話 それぞれの日常
教室 一年生
「間に合ったね」
「うん」
後ろの席に座るあゆの声に、にこやかに返事をする真琴。ある意味これで遅刻をしたら、真琴が可哀相だ。
だが、真琴の表情はどこか暗い。
「今日から授業だよ」
「あう〜」
それが原因であった。
「真琴、教科書とかまだもらってないよ?」
「じゃあ、ボクのを貸してあげるよ」
「いいの?」
「後ろの席なんだし、ボクはかまわないよ」
真琴はなにかを言おうとするのだが、授業開始を告げるチャイムが鳴ってしまってはどうする事も出来ない。
先生が教室に入ってきて、この日最初の授業が始まった。
教室 二年生
「間に合ったね」
「そうだな」
隣の席からにこやかに話しかけてくる名雪に、ぶっきらぼうに返事をする祐一。今日は間に合ったが、いつかきっと遅刻をするんじゃないだろうかと思う。
名雪も自分が朝起きられない事は自覚しているので、なんとか早く起きようと努力はしているのだが、上手くいっていないらしい。もっとも、その方法が目覚まし時計の数を増やすと言うのでは、やるだけ無駄なんじゃないかと思う祐一であった。
「今日から授業だね」
その名雪の一言が祐一を現実に引き戻す。なるべくなら祐一もそれについて考えたくは無い。今日は土曜日で、授業が午前中で終わるのが救いだ。
「俺、教科書とかまだもらってないぞ」
「それなら、わたしの教科書を見せてあげるよ」
「それは遠慮しておく」
隣同士で席をくっつけて教科書を見る。そんな姿を想像してしまうと、流石に体裁が悪い。
「でも、無いと困るよ?」
名雪は心配そうにしているが、できる事なら祐一はそういう事態は避けたいと思う。
「それなら、オレの教科書貸してやるぞ」
祐一たちの話を聞いていたらしい男子生徒が、会話に加わってくきた。
「誰だ?」
「昨日挨拶したぞ?」
言われてみると確かにそんな気もするが、まったく覚えがない祐一。
「北川くんだよ」
見かねた名雪がフォローを入れてくれる。金髪で頭頂部に癖毛が一本立っているのが特徴的だが、まるで記憶に無い。
「俺は十二時間で人の顔を忘れる特技があるんだ」
「……迷惑な特技だな」
「まったくだ」
北川の口調は呆れたような感じだが、あまり気にしてはいないようなので不思議と好感が持てた。きっといい奴に違いないと祐一は思う。
「まぁ、いいけど。それで、教科書見るんだろ?」
「俺はありがたいが、お前はいいのか?」
「いいもなにも後ろの席だからな」
「……そうなのか?」
「どうして真後ろの席に今まで気がつかないんだ……?」
「俺は、後ろは見ないようにしてるんだ」
「……変な奴だな」
「悪かったな」
「大体な、普通は突然の転校生と言ったら、美少女と相場が決まってるんだぞ?」
ある意味、ものすごい論理を展開する北川。
「悪かったな」
「まぁ、いいけどな」
そう言って北川はにやりと笑う。
「変な奴だから、授業中退屈せずにすみそうだしな」
祐一がなにかを言い返そうとしたとき、チャイムが鳴り響いた。
「あ、もう先生来たみたいよ」
香里の声を合図にしたように、立ち歩いていた生徒の大移動がはじめる。
「とりあえずよろしくな」
「ああ」
そして、教卓に先生が到着し、香里の号令と共に一時間目の授業がはじまった。
二時間目 授業中
はっきり言うと、退屈な授業が続いていた。
すでに二時間目に突入しているが、学校によって授業の進み具合が違うのか、まったく祐一にはわからなかった。
退屈なだけなら普段どおりなのであるが、クラスの中でただ一人取り残されているかのような感じに、少しだけ憂鬱になる祐一。
つくづく今日が土曜日でよかったと思う。
「眠い……」
とは言うものの転校初日から寝るわけにもいかず、祐一はシャーペンを手の中でくるくると回して暇をつぶす。そして、二時間目も後半戦にさしかかった丁度そのとき。
「……人がいる」
後ろの席の北川が小声で話しかけてきた。
「そりゃ人くらいいるだろう。学校なんだから」
「いや、そうじゃなくて」
北川の言葉に要領を得ないまま祐一が横を向くと、名雪の姿が目に入る。
「くー」
見ると名雪は舟をこぎ、思いっきり寝ていた。もしかしたら名雪は、一日の三分の一を寝て過ごしてるんじゃないかと思う祐一であるが、一日は二十四時間でその三分の一は八時間なのだから、実に健康的であるといえる。
「うにゅう」
その無防備な寝顔に、ついつい見とれてしまう祐一。
「なにか変なんだ」
北川はシャーペンの腹で祐一の背中をつつきながら、なおも話を続ける。
「なにが?」
あまり相手をしないのも悪いと思い、祐一は後ろを向いて先を促した。
「外に人がいるんだが、なにか様子が変なんだ」
そう言って、北川は窓の下を指差す。祐一は言われたとおりに下を見てみると、そこにぽつんと一人の少女が立っている。
丁度校舎の裏側となる、一面を真新しい雪に囲まれたどこかもの悲しい場所。少女が残したものと思しき一組の足跡をのぞいては、誰も足を踏み入れた事もないような場所だった。
少女は手を胸元で揃えたまま、身動きもせずにじっと雪を見つめている。まるでなにかを待っているような、そんなたたずまいだった。
「あの子、さっきからずっとあの場所に立っているんだ」
遠目ではっきりとはわからないが、この学校の制服ではない。だとすると、あの少女はこの学校の生徒ではなく、誰かを待っているのだろうかと、祐一の中に疑問が浮かぶ。
いずれにせよ、窓を開けて事情を聞くというわけにもいかないので、なにを考えても推測の域を出るものではない。
「そのうちいなくなるだろ?」
いくら太陽が出ているとはいえ、日中の最高気温が氷点下という環境では、何時間もじっとしていられるとは思えない。それを考えると、よくベンチで二時間も名雪を待っていたな、と思う祐一。
「そうだよなぁ」
北川も納得したのか、窓から視線を戻す。そうなると祐一もそれ以上窓を見ているわけにもいかず、黒板の方に体を戻した。
「くー」
そんななか、夢の中で気持ちよさそうにしている名雪の姿だけが、妙に現実味を帯びて見えるのであった。
やがてチャイムが鳴り響き、二時間目の授業が終了する。
「……祐一」
「起きたのか?」
「あれ? わたし寝てた?」
「おもいっきり熟睡してたぞ」
「いけない、また寝ちゃってたよ」
そう言って名雪は、自分の頭をこつんと叩く。
「それで、どうしたんだ?」
「今日、わたし部活お休みだから、一緒に帰ろうと思って」
「そうだな」
特に断る理由も無かったので、祐一は素直にうなずいておいた。
「うん、約束ね」
「ああ、約束な」
二人がうなずくと同時にチャイムが鳴り響き、三時間目の授業がはじまった。
三時間目 休み時間
「あう〜」
三時間目の授業が終わるなり、真琴は低くうめいて机に突っ伏した。
「大丈夫? 真琴ちゃん」
「授業、なにがなんだかさっぱりよぅ」
この学校の授業は前にいた学校よりも進んでいるらしく、まったく習っていない範囲に真琴は閉口していた。それでなくても真琴は勉強があまり得意な方ではなく、どちらかと言えば外を駆け回っているのが好きなのだ。
そのせいか真琴にとっては、退屈な授業がさらに退屈になったような気分であった。
「それじゃあ、真琴ちゃん。ボクのノート貸してあげようか?」
「いいの?」
首だけあゆの方に向け、おずおずという感じで真琴は訊いた。
「いいよ。だって困ったときはお互い様じゃない」
そう言って小さくガッツポーズをとるあゆの姿は、不思議と頼もしく見える。身長は真琴よりも低いが、これでもあゆはお姉さんなのだ。
そして、今日は土曜日なので、本日最後の授業の開始を告げるチャイムが高らかに鳴り響く。
「今日はこれでおしまいだよ。学校が終わったら、ボクと一緒に商店街に遊びにいこうね」
「うん」
相変わらずさっぱりわからない授業の内容を適当に聞き流しつつ、商店街でなにをして遊ぼうかを考えている真琴であった。
中庭の少女
祐一は淡々と進む授業を頭半分で聞き流しながら、もう半分ではまったく別の事を考えていた。
それは窓の外。そのずっと下のかわらない雪のなかで、静かにたたずむ一人の少女の事。
北川にいわれて気がついたのが二時間目の途中であったから、もう二時間近く経過しているだろうか。少女がずっと同じ場所に立っているという事は、足跡が整然と並ぶ雪の地面が物語っていた。
「あの子、まだいるぞ……」
ポツリと呟くような北川の声が祐一の耳に届く。
「そうだな」
「大丈夫かな?」
その北川の声は随分と心配そうだ。
こうして遠くから見下ろしていても、小柄な女の子だと祐一は思う。
「ひょっとして、誰かを待っているのかな?」
「それにしたって、あんなところで待たなくてもいいだろう」
「その相手がどこのクラスかわからないとか……」
北川の言う事にも一理あるようにも思えるが、祐一にはなにか足りないような気がする。
「なんだそれは?」
「いや、なんとなくだ」
どうやら北川のほうも深い考えがあったわけではないらしい。
しばらく見ていると、少女の顔のまわりに霞がかかる。当たり前であるが、祐一は少女がちゃんと息をしている様子に安心した。
不意に、授業終了を告げるチャイムの音が鳴り響く。その音を待ちかねたように、空を見上げる少女。
まわりの雪にも負けないくらい白い肌をした少女の顔に、祐一は見覚えがあった。確かあゆたちと一緒に帰る途中で出会った、栞という少女だ。
「俺、ちょっと急用を思い出した」
言うなり祐一は教室から飛び出していく。
「おい、まだHRが残ってるぞっ!」
「すぐに戻るっ!」
北川の声を背中に受けつつ、廊下を疾駆する祐一。めざすは栞のいる中庭。人通りの少ない廊下を走りぬけ、一気に階段を駆け下りる。
時折廊下の窓から見える外の風景は、白くて寂しいたたずまいを見せている。そんな中で祐一は、昨日確認した中庭に通じる鉄製の扉を見つけた。
昇降口とはまた違った扉を押し開けると、外からの冷たい空気が流れ込んでくる。多分この先が校舎の裏側だろうとあたりをつけ、祐一は白い世界に飛び出していった。
その途端に校舎の中とは違う空気が、祐一の肌に突き刺さる。
「寒いって」
思わず祐一はうめいてしまうが、あの栞という少女はここに立っていたのだ。照り返しの強いまわりの風景に目を細めながら、祐一はあたりを確認する。
(二年のクラスが入っているのはあのあたりだから……)
むやみに広い校舎の敷地。しかもこれから向かう場所は、昨日何人かの男子生徒に絡まれた場所だったりする。そんなうろ覚えの知識から適当にあたりを付けて、祐一はその方向に歩き出した。
「なにやってんだろうな、俺……」
その呟きは白い息に消え、むなしい響きだけを残す。昨日がまだ暖かいほうだといった名雪の言葉を実感しつつ、祐一は雪を踏みしめるようにして歩を進めていく。
やがて、校舎裏の風景が視界を覆った。
「ここか……」
祐一の視界いっぱいに広がる白い世界。積もったままの雪が、ここに人の出入りがない事を証明していた。
その雪の絨毯の中心に、一人の少女が立っている。初めて出会った時と同じように、頭に雪を積もらせたまま。
「あ……」
雪にも負けないくらい白い肌をした女の子が、小さな体をかばうようにチェック柄のストールを羽織り、穏やかに微笑んだまま小さく声を上げる。間違いなくその子は、昨日あゆたちと帰る途中で出会った少女だった。
「どうしたんですか? こんなところで」
「中庭に生徒以外の人間が入り込んでるから見に来たんだ」
「そうなんですか? ご苦労様です」
そう言って少女がぺこりとお辞儀をすると同時に、頭と服に積もった雪がひらひらと舞い落ちる。祐一は気がつかなかったが、どうやら雪がふっていたらしい。
それでも少女はずっと同じ場所にいたのか、その足元の雪にほとんど乱れはない。
「でも、ちょっとだけ違いますよ」
口元に人差し指を一本あて、そっと囁くように少女は口を開く。
「生徒以外じゃないです」
「知ってる。確か栞だろ? あゆの友達の」
その問いに答える代わりに栞は笑顔を浮かべる。それは可愛いというよりも、どこか儚げな印象を残すものだった。
「どうして栞は私服で、授業中にこんなところに立っているんだ?」
「私、今日は学校を欠席したんです」
「それは、さぼりって言うんじゃないのか?」
「さぼりじゃないですよ」
栞はちょっぴりむっとした感じで口を開いた。結構ころころと表情を変えるせいか、祐一が持つ彼女の第一印象とずいぶんギャップがある。
「だったらなんなんだ?」
「最近はちょっと体調を崩してしまっていて……それで学校をお休みしていたんです」
そう呟いた後に栞は、少し悲しそうにうつむいてしまう。
「昔からあんまり体が丈夫なほうでもなかったんですけど、最近は特に体の調子が優れなくて……」
あゆの話によると、栞は入学式の日から学校に来ていないのだそうだ。そう言われると、なんとなく栞の表情は辛そうにも見える。そう考えると、先ほど祐一が感じた栞の儚げな印象も、気のせいとかではないのかもしれない。
「こういう事を訊いていいのかわからないけど……」
「はい、なんですか?」
「なんの病気なんだ?」
祐一の問いかけに、栞の表情が曇る。
「……大した病気ではないですよ」
小さな声で栞は、ゆっくりと言葉を続けた。
「実は、風邪です」
「……かぜ?」
そのとき、二人の間を木枯らしが駆け抜けていく。
「どうしたんですか? 疲れたような表情で」
「いや、もっと難しい病名が出てくると思ってたんだが」
「あ、だったら流行性感冒というのはどうでしょう?」
確かに難しい病名ではあるが、つまりは風邪の事である。
「いや、たいした事がないのなら、それに越した事はないんだが」
とはいえ、それで学校をずっと休んでいるというのも不自然な話ではある。だが祐一はその事を胸にしまっておく事にした。人それぞれ他人には知られたくない事情があるものだし、それを詮索するというのも野暮に思えたからだ。
「えっと、それで学校をお休みしていたんですが」
栞の話は続く。
「今日は人に会うために、こっそり家を抜け出してきたんです」
「こっそり来なくても、堂々と来たらいいじゃないか」
「病気には変わりないですから、外出している事が見つかったら怒られます」
「まぁ、少なくとも家族は心配するよな……」
「はい、ですからこっそりと、です」
栞は内緒話をするように声を小さくし、口元に指を一本当てた。
「そういえば、栞は人に会いに来たって言ってたけど、誰に会いに来たんだ?」
少なくともこんなところで待ち合わせをするような人物なんて、祐一に心当たりはない。もっとも、転校したての祐一では、相手の名前を言われてもさっぱりわからないのだが。
「それは秘密です」
栞は口元に指を当てたまま、小さく微笑んだ。
「秘密といわれると、余計気になるな」
「そうですよね」
「せめてヒントだけでも」
「ヒントですか?」
何事かを呟きながら、栞は困ったように眉を寄せる。
「……実は、私もその人の事はよく知らないんです。名前も知らないですし、何年のどのクラスなのかもわからないんです」
ただこの学校の生徒である事だけがわかっているだけでは、探しようがない。
「会った事はないのか?」
「流石に、それはないですよ」
栞の言う事はさっぱり祐一にはわからなかったが、つまりは秘密という事なのだろう。
「まぁ、相手の名前を聞いたところで、俺が知ってるわけないしな」
それには答えず、栞はただ寂しげな微笑で祐一を見つめるのみだった。
「しかし、大変だよな。今の時期に風邪なんて」
祐一もあまり風邪をひくほうではないが、この寒さで風邪をひくのは辛い事だろうと思われた。
「でも、病気で長期にわたって休んでいる女の子って、ちょっとドラマみたいで格好いいですよね」
そう言って、栞はにっこりと微笑む。その笑顔を見ていると、祐一にはどうも栞が病気がちには見えなかった。
初めて出会った時の、なにかにおびえた様子。ただひとり、校舎を見上げていたときの様子。そして、今こうして微笑んでいるときの様子。
不思議な女の子だな、と祐一は思った。
「そういえば、自己紹介がまだだったな。俺は相沢祐一。今週転校してきたばかりの二年生だ」
「私は栞です。休んでばかりですが、ここの一年生です」
苗字を名乗らないのは、やはりそれも秘密という事なのだろうか。
「私、今日はこれで帰りますね」
「誰かに会うんじゃなかったのか?」
「今日は、もういいです、元々大した用事じゃありませんでしたから」
「そうか」
「御迷惑をおかけしました」
「いや、俺が勝手に来ただけだから」
「えっと、それでは帰ります」
くるりと振り返り、栞は雪のなかを歩いていく。
「結局、あいつはなにしに来たんだろうな……」
小さくなる栞の後ろ姿を目で追いつつ、小さく呟く祐一。不思議というよりはおかしな女の子だな、と思う祐一であった。
昇降口
栞と別れた祐一は、直接昇降口に向かった。校門の方からは下校する生徒たちの喧騒が、冬の澄んだ空気に運ばれて中庭にまで届いている。
昇降口の人影は、すでにまばらになっていた。どうも栞と話をしていた間に、ずいぶんと時間が過ぎ去ってしまったらしい。
「あ、相沢くん」
丁度帰るところだったのか、香里が靴を履き替えている。
「よぉ、香里。今から帰るのか?」
「今から帰るのか? じゃないわよっ!」
突然の香里の剣幕に、気おされる祐一。
「名雪、まだ教室で待ってるわよ」
「あ……」
すっかり忘れてた。とは口が裂けてもいえない祐一。下手にそんな事を言おうものなら、このまま香里に耳までも腹までも裂かれそうだ。
「そういえば、一緒に帰る約束をしていたな……」
「やっぱりね……」
あきらめにも似たような感じのため息をつく香里。
「名雪、怒ってたわよ」
「そうだろうな……」
「ちなみに、石橋も怒ってたわよ」
「そっちは急な腹痛でトイレに行ってた事にしよう」
再び、呆れたようにため息をつく香里。
「じゃあ、俺はちょっと名雪に怒られてくるから」
「ちゃんと謝りなさいよ?」
そう言って香里は笑顔をのぞかせた。
「なにか奢らされるかな?」
「それで許してもらえるんなら、安いものだと思いなさい」
確かに、名雪の機嫌を損ねるのは不味い。
名雪とは同居しているのだし、場合によっては祐一の食料に毒物(賞味期限の切れたパン)とかを混入する事も有り得る。
「じゃ、がんばってね。相沢くん」
香里の笑顔に見送られ、祐一は重い足取りで教室に向かった。
「……うそつき」
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