「祐一く〜ん」
祐一がのんびり商店街を歩いていると、いきなり祐一の背中にあゆが飛びついてきた。
「いきなりなんの真似だ? あゆ」
「スクランダー=クロス……」
「それは、紅の翼だろう?」
お前の羽根は白いだろう、と祐一は内心呟いた。
「やっぱり『ビクトリー合体』の方が良かったかな……」
ネタは新しいのだろうと思うが、なんの事やらさっぱりわからない祐一であった。
「そうだ祐一君。エール・ストライクって言うのはどうかな?」
名案といわんばかりにあゆは祐一の背中でうなずいた。
「いいからとっとと降りろっ!」
祐一はあゆを無理やり振り落とした。
「うぐう、捨てたぁ。祐一君がボクのこと捨てたぁ」
地面に座り込んだまま、あゆはなみだ目でじっと祐一を見た。
「男の子はいつもそうだよ。女の子を道具扱いして、いらなくなったら捨てちゃうんだ」
「人聞きの悪いことを言うなっ!」
まったくもう、と呟きながら、祐一はあゆを助け起こした。
「それにしてもあゆ。前から聞いてみたかったんだが、その羽根は一体、なんなんだ?」
「ああ、これ?」
あゆはにっこり微笑んだ。
「スクランブルダッシュだよ」
その言葉に言いようのない脱力感を感じる祐一であった。
後日のこと。
「祐一〜」
商店街を歩いていた祐一の背中に、突然真琴が飛びついてきた。
「何の真似だ? 真琴」
「ランチャー・ストライク」
ある日の夜。魔物退治の最中に、祐一は舞を背負って歩いていた。
「祐一…」
「なんだ? 舞」
「ソード・ストライク…」
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