にくまん
「に〜くま〜ん♪ に〜くま〜ん♪」
真琴は肉まんが大好き。
それなのに祐一は意地悪だから、真琴に肉まんを食べさせてくれないの。
「あっ! 大きな肉まんがある。いただきまあす」
「わにゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!」
名雪の悲鳴が水瀬家を揺るがした。
「肉ま〜ん……」
「落ち着いて、真琴。ああっ! そこだめっ……」
「肉ま〜ん……」
「どうした? 名雪。なにがあった?」
駆けつけた祐一が見てみると、寝ぼけた真琴が名雪の豊満な胸にかぶりついていた。
「なに寝ぼけてるんだ、真琴!」
祐一はあわてて二人を引き離した。
「あう……」
目を覚ました真琴は祐一の姿を認めた。
「なにするのよ、祐一の馬鹿! 真琴の肉まんを……」
「なにがお前の肉まんだっ! それにこれは俺のだ」
「あう?」
「祐一……」
その言葉に名雪は頬を赤らめた。
「それからこれは肉まんみたいにしわくちゃじゃないぞ、形が丸いからあんまんだ」
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